君とまどろみ

いつも眠たそう

POPEYE

 

毎年この時期、ガールフレンド特集が店頭に並ぶと、わたしは決まって、5つ離れた元恋人を思い出す。当日20歳だったわたしにとって、初めてのデートでポパイを抱えて現れた彼は大人な男性に見えたっけ。そのポパイは同棲先にも持って行った。わたしたちの大切なバイブルだった。別れることになって、彼が家を出て行く時、古紙にまとめられていて悲しかったな。いまさら元恋人に思うことはないけれど、一緒にいる期間が長かった分、わたしたちはいろんな話をしたね。胸がきゅっと締め付けられることはたまにあるよ。きっとこの先の人生で交わることはないけれど、元恋人が元気でいてくれたらそれでいい。わたしを置いていってまで、やりたかった音楽で売れるといいね。